回復に最も大切なのは具体的な目標だと実感
今日は、西宮市で脳卒中の後遺症をお持ちの方に、医療保険を使わず自費のオーダーメイドリハビリを提供されている「動きのコツ研究所」主催のイベントに参加しました。
イベントの内容は、リハビリを受けられている当事者の方が体験を語り、脳卒中を患った人たちとセラピストや看護師が交流することで、より良い医療を考えるというものでした。この会に参加したのは、私が看護学生時代にお世話になった恩師が、脳卒中を患った当事者として登壇されたことがきっかけです。
恩師をはじめ、当事者のみなさんの話しを聴いて、回復に最も大切なのは本人の意欲、意欲を高めるために必要なものは、具体的な目標だと実感しました。これはどんな疾患であれ同じだと思います。でもこの目標を掲げて達成に向かう精神力を維持するのは、そう簡単なものではないはずです。その精神力を生み出し、維持し続けるサポータ~になることが、当ステーションの看護師たちに求めたい役割です。
患者さんの世界を共感するのは不可能に近いと思います
サポーターになるためには、患者さんの思いに寄り添うことが必要です。看護師は簡単に「共感する」という言葉を使いますが、体験したことのない患者さんの世界を共感するのは不可能に近いと私は思っています。「すべては理解できないかもしれないけれど、知りたい、そして力になりたい」という気持ちで患者さんに心を寄せること。それしかないのではないでしょうか・・・。
ある当事者の方が「退院して家に帰ったら孤独が襲ってきた」「毎日死にたいと思っていた」と語ってくださいました。体調を管理し、心を支えることで回復への大きな力になれるような看護を目指したいと思います。
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