ななーるでは、在宅でお看取りさせていただいた利用者さんのご家族が大切な人を失い
心身共に多大なストレスを受ける中どのようにお過ごしか
時間を空けてお電話や訪問させて頂いています。
少し前に亡くなられたAさんのご主人と先日お話できました。
Aさんはしんどい状況の中でも最期まで家族のために台所に立ち続け、力強く生き抜かれた方でした。
ご主人と「なんであんなにAさんは頑張れたんでしょうね」と話していると
「看護師さんが一緒にアイドルの話をしてくれたことも力になったと思う」
と言ってくださいました。
病院とは違い、利用者さんのおうちには好きなもの、大事なもののヒントが沢山散りばめられています。
家族写真やペットの写真、遺影、趣味のアイテムなど
私たちは利用者さんにとってのその一つ一つの意味を伺い、
利用者さんにとって何が支えになっているのか確認し、
私たちがその支えをどのように強めることができるのか考えてケアをしています。
Aさんにとってアイドルが大切な支えのひとつになっていました。
私たちはスタッフ全体で情報共有し訪問のたびに意識的に話題に触れ、
Aさんが少しでも苦痛を忘れて笑顔になる時間を作れるようにしていました。
私たちが意図的に行っていたケアの効果がご家族にも伝わっていた、とても嬉しいエピソードでした。
緩和ケアに戻る