心理的アプローチ

ナラティブ®アプローチ

ナラティブ「ナラティブ」とは、物語のこと。人は自分の経験(ナラティブ)を語ったり、他人の経験談を意図的に聴いたりすることで、内に秘めている想いやポリシーが明確になるとともに、自分の人生の意味付けが出来るようになり、活きる力へとつながっていきます。
心理的アプローチの1つとして、これまでの人生のストーリーを語っていただく機会を提供し、これまでの人生を整理して、残された人生の歩み方を、そして自らの人生の幕引きを、自然な形で考える機会を提供します。ナラィブによって脳を活性化することは、認知症の予防にも効果的です。
※「ナラティブ®」はテキックス株式会社の登録商標です

ナラティブ・アプローチの展開例

回想法
昔の写真集を見たり、生まれ育った町や昔旅行した場所をグーグル地図で探検したり、懐かしい食べ物を検索したり等、懐かしいものに触れることで、過去の自分を想起し、それにまつわるエピソードを自由に語っていただきます。

ビジョンボード
「行ってみたい場所」「いつかは手に入れたいもの」「大切な人」「一度は食べてみたいもの」「こんな洋服来てみたい」「自分のモットー(言葉)」・・・など、自由なテーマで、画像や雑誌の切り抜きなどをコルクボードやノートに張り付け、自分だけのパワースポットをおうちの中につくります。

エンディングノート
信頼関係を築きながら、少しずつ「自分らしい人生の終え方」についてお話を深めます。
可能な範囲で、ご家族に伝えておきたいことなどを綴り、残された人に対して意思表示できるサポートを目指します。

タッチング・アプローチ

タッチ「触れ-触れられる」ことには、お互いの皮膚の感覚を通して、心の深い部分にはたらきかける効果があります。

言葉だけで伝えるのがむつかしい〝気持ち〟を共有するために、私たちは看護の技術として「肌に触れること」を重視します。肌に触れることをとおして、心に触れるアプローチを提供し、ご自分の心の状態や生きる意味に気付くきっかけとなるようなご支援を目指します。

ミュージック・アプローチ

音楽「音楽」は、人の感情に直接働きかけて、心の状態を変化させる力を持っています。
言葉では言い表せない不快な感情をお持ちの方には、音楽の力で感情を整えることを目的として「音楽を聴く・演奏する」という手段を使います。

ご本人の好みを考慮しながら、ミュージックセラピーのエビデンスを参考に曲を選んで聴いていただいたり、楽器を使って演奏をしていただいたりすることで、自然に心の状態が穏やかになるご支援を目指します。

フレグランス・アプローチ

香り「香り」は、臭覚を通して脳に刺激を与え、心身の状態を変化させる力を持っています。

ナラティブ・タッチング・ミュージックなど、様々なアプローチと並行して、お好みの香りを提供することで、それぞれのアプローチの効果を高めることを狙います。