子育て中の看護師が道を開くステーションになりたい

私は出産後に仕事を辞め、専業主婦になりました。
看護師を辞めてスッキリ!と思いきや、社会から取り残される大きな不安が・・・。そんな看護師が、出来る範囲で働けるステーションをつくりたいと思います。

専業主婦になったとき大きな不安が襲う

結婚後も看護師を続けていた私ですが、出産後に仕事を辞めて専業主婦になりました。看護師を辞めてスッキリとした気持ちで子育てに没頭し、幸せだと 思っていたある日、夫の一言から「自分は社会に置いて行かれている…」と感じて衝撃を受け、大きな不安が押し寄せました。「せっかく手にしたライセンスを 数年で葬ることはもったいない」そう思い始めた私は、出来る範囲で社会に接することを考えるようになりました。

子どもが小さいうちは子どもを犠牲にしない働き方をしたいと考え、初めにトライしたのは、夫が休みの土日に出勤できる休日診療所の仕事でした。久しぶりに白衣を着て「看護師さん」と呼ばれることは新鮮で、嬉しかったことを今も覚えています。

子どもと離れる時間があると優しくなれる

2人目の子どもを出産し、子育ては大変になりました。それでも出来る範囲で仕事を続けようと思ったのは、子どもと離れる時間があることで、気持ちをリセットして子どもに優しい母親でいられたからです。

そのころ始めたのが訪問看護です。子どもの事情に合わせて可能な時間で働かせていただけたから、看護師を続けることができました。そして子どもの成 長と共に、私の仕事の内容や時間も少しずつ増やしていくという毎日を過ごし、下の子が3歳になったとき、常勤で仕事ができるようになりました。

新たな道を切り開く場所を提供したい

出産直後からバリバリ働くことは女性の素晴らしい選択だと思います。でも私は、産後に子どもを預けて常勤で働くという選択ができませんでした。けれども、早い時期に少しずつ可能な範囲で仕事復帰したことで、いろんな道が開けたのだと思います。

若い人たちに伝えたいのは、どんな選択であっても、後悔しないように、納得できる生き方をしてほしいということです。看護師のライセンスを無駄にし ても、他で輝けるならそれは素敵な選択です。けれども、ただ何となく子育てに生きているならば、少しの時間だけでも母親ではない時間をつくることで、新た な道を切り開いてほしいと願います。

私は、子育て中の看護師の、そんな一歩になるステーションをつくりたいと思っています。