私が教員養成講習会を受講中、息子が川崎病で入院しました。
夜間病院で付き添い、病院から講習会場に通った1か月。その時サポートしていただいた方々から、相手の事情を理解して接することの大切さを学びました。
息子の突然の入院にあたふた!
私は、上の娘が小学校に入学すると同時に、看護教員を養成する約1年の講習会を受講することにしました。もし娘に「学校に行きたくない」なんて言われては、私の計画は大きく崩れてしまうことから、授業が終われば急いで帰宅して、娘のフォローに明け暮れました。
そんな生活が2か月ほど過ぎたころ、保育園に通う下の息子が発熱。風邪かな?と軽い気持ちで風邪薬と解熱剤を使って様子を見ていたのですが、一向に 回復せず、受診をしたら川崎病が疑われるという診断。大学病院に緊急入院することになりました。これまで川崎病の合併症で心臓の手術を受ける子を何人も観 てきた私は、診断がつく前から悪い方にしか考えられずに、大きな衝撃が襲いました。
温かい言葉に救われて
講習には厳しい規制があって、数日休んだだけでも資格は与えられません。付き添うとなれば講習には行けません。かといって、泣き叫ぶ入院中の子どもを置いて、講習に行く気持ちにはなれませんでした。
休んではいけないと言われることを覚悟し、「もう資格は諦めよう」という気持ちで、講習を統括する先生に電話をすると「今、あなたが一番に考えるべ きは子どもの事だから付き添ってあげなさい」と。また、資格をとったら勤務することに決まっていた学校の上司に事情を話すと「後のことはまた考えたらいい から、講習は休みなさい」と。2人から頂いた温かい言葉に救われて、1日中子どもを抱っこしながら、前向きに解決策を考えることができました。
それぞれの状況を理解してサポートできる体制をつくる
解決策は、昼間は母に付き添いを頼むことにして講習へ、終了後は自宅に戻って娘とご飯を食べて、夜は病院で息子に付き添い、朝は病院から講習に出か けるというものでした。そんな生活を1か月続け、息子は無事退院することができ、娘も元気に小学校に通えました。その時は大変でしたが、今思えばいい経験 です。
子どもが入院に至ったとき、広い心で私の状況を理解して受け止めてくださった先生や上司がいたから、前向きに考えることができ、今の私がいるのだと感謝しています。
日々の中で、何が突然起こるかわかりません。ステーションで働く看護師を取り巻くそれぞれの状況を理解して受け止め、サポートできる体制づくりに力を入れることが、これからの私に課せられた課題だと考えています。